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『カラオケ行こ!』が脳内麻薬出まくる実質シャブ、あるいは読む美容液な件

和山やま先生の存在は去年『夢中さ、きみに。』が発売されて評判がいいというので知っていたもののずっと未読で、気まぐれにポチった『カラオケ行こ!』を読んで衝撃を受け、今まで他の作品も読んでなかった自分を未来からぶん殴りたいくらい素晴らしい作家さんだということに遅ればせながら気が付き、どうにもパッション(情熱)がおさまらないのでクソながい感想を書き連ねます。
脳内垂れ流しすぎて恥ずかしいからあとで消すかもしれないです。

中学高校時代は友達からBL漫画やBL小説を布教されてやおい的コンテンツに親しんでいたけど、大学に入って以降めっきり遠ざかっていて、このたび15年ぶりくらいに男と男の関係性に葛藤、そして発狂しそうなこの気持ちをどうぶつけていいのか……
Twitterでサブ垢作ってひたすら壁打ちしてればこの思いも成仏できるのかしら…?

カラオケ行こ!のあらすじ:39歳のヤクザ(成田狂児)が14歳合唱部部長の男子中学生(岡聡実)にカラオケの先生をしてもらう

このシチュエーションでここまで素敵なお話に仕上げられるのがさすが神クオリティ
読み終わってから1週間以上経つのにまだ読み返すと悶絶するしTwitterで感想を検索するのが止められないの…これってシャブ…?
しかもkindle版で購入したからいつでもスマホで読み返せちゃうの!中毒性ヤバ~い!!
Twitterのトレンドに「狂児」「聡実」「狂聡」が上がってこないのが不思議なくらいだよ!!

いちおう未成年が成人と恋愛する作品は未成年の自己決定権を考えると受け付けないことが多いけど、カラオケ行こ!は恋愛と確定する決定的な描写がなく、読者の想像(≒創造)にゆだねられるような含みのある描写止まりなのでわたしは大丈夫だった。

ヤクザがカラオケの先生役として男子中学生を連れ出してその後も連れまわすっていうのは倫理的にいえばNGだとは思う。
聡実くんが懐柔されていく段階は若干ストックホルム症候群みを感じるし。
成田狂児のキャラクター造形があまりにも魅力大爆発してるのでかすんじゃってるけど。
 
寝る前にはカラオケ行こ!を読み返すのがここ2週間くらいの日課
で、読み返すたびに新たな発見と感動と悶絶があるの!!これ、シャブか…?(2回目)  
寝るのが遅くなって睡眠不足だけど萌えを補給できているので実質プラマイゼロ、むしろホルモンバランスが整ったおかげ(?)かなんか肌の調子もいいかもしんない。
 
ほんとうに無駄なコマが全くないし伏線回収が完璧なので未読の人がうらやましいです。
わたしも記憶を消して1コマ1コマを味わうようにしてまた最初から読みたい…
1コマごとに吟味して考察と感動と萌えポイントを述べあう読書会を開催したい…
続編、もう出ないんですか…?続編を待ち望む読者たちの血の涙で賢者の石作れるよ?  
というわけで『カラオケ行こ!』、激しくおすすめします
みんな読んで!ネッ
カラオケ行こ! (ビームコミックス)

カラオケ行こ! (ビームコミックス)

 

 (和山やま先生の他の作品、『女の園の星』や『夢中さ、きみに。も作中でBLとは言い難いようななかなか味わいのある関係性があるのですが、その話はまた別の機会に…)

女の園の星 1 (フィールコミックス)

女の園の星 1 (フィールコミックス)

  • 作者:和山やま
  • 発売日: 2020/07/08
  • メディア: コミック
 

 

夢中さ、きみに。 (ビームコミックス)

夢中さ、きみに。 (ビームコミックス)

 

 

【ここからはネタバレを含みます】
わたしの悶絶ポイントひたすら列記していいですか?いいよ~!

初めて聡実とカラオケ店に行ったときすでにタバコ吸おうとして止めてる狂児(p.9)
「紅」の前奏終わったあたりでチャーハン注文して狂児が歌い終わるころには食べ終わってるの早すぎる さすが中学生男子(p.24)
・イタズラ見つかった犬が目をそらすような狂児の表情、いいですねぇ(p.26)
・こんなスタイリッシュにいちごを運ぶ人、初めて見た…(p.51)
・「助手席に座った人間は なんでか俺から離れられへん 女も 聡実くんも 乗り心地がよろしんでしょうなぁ」えーーーっとこのセリフ、性的なニュアンスが強すぎません!?!?読者だけじゃなくて聡実くんも動揺してるやん 女と聡実くんを並列に言っちゃいます!?あと乗り心地って車の乗り心地ですか?それとも狂児の乗り心地のことですか?(p.54)このセリフをリアルな関西弁でヘッドフォンでじっくり聴きたいからラジオドラマCD出してほしい。クラウドファンディングないんですか?
自分が関西弁ネイティブじゃないことがこんなにもどかしかったことはない。関西圏、特に大阪周辺の人がうらやましい。げんきおまもり買いに行けるし。
  ・聡実セレクションのメモの説明受けてるときの狂児の口角が微妙に上がってるし、渡されたメモを見ないでずっと聡実くんを至近距離で見つめてる狂児(p.60)  
・血しぶきガードッ!!この狂児に堕ちない女性はいるのか?聡実くんを絶対に汚さないという狂児のスパダリ仕草がたまりませんな(p.84)
聡実くんに怒鳴られてハッとしてるときの目にハイライト入っててキラキラしてる狂児(p.89)これ何らかの感情が狂児の中で芽生えてるでしょ
宇宙人に絡まれたあと車で送ってもらう際に黙り込んだときとそのあと車を降りてスマホを見つめている聡実くんの横顔がめっちゃ耽美ビューティ。さすが表紙裏で額縁に入れられるだけある(p.87,p.92)
げんきおもまりを投げつけられて次のコマにはもうバックミラーに吊り下げられてたし、車が大破したあともお守り外してポケットに入れてたよね?(p.92)
・地獄めっちゃ暑かったわ~~…の前髪下りてる狂児、セクシーさが増してやばいしこっちの心臓が持たないから救心をください(p.118)
・「それに 聡実くんを置いて死なれへんもん な~んちゃって…」 歯の浮くようなセリフをさらっと言いつつ「な~んちゃって」で相手の反応をうかがってるところがたまらない…悪い男のセリフだ…(p.121)
中学生のころにはなだらかだった聡実の喉に高校卒業時にはなだらかな喉仏ができていたね…少年から青年へ…大きくなったなァ聡実くん…(誰目線?)
・ 聡実くんの最後のボーイソプラノを狂児への鎮魂歌で喪失したという事実と狂児の右腕に「聡実」が彫られているという事実…これをエモいの一言でいうのはあまりにもったいなさすぎる。だって狂児が3年間会わない間に聡実の名を彫るほど(※これについては歌ヘタ王になって彫られた説or歌ヘタ王にはなってないけど純粋に聡実の名を腕に残したくて彫師に依頼したなど諸説あります)、思いが深まっちゃってるってことジャン!!カラオケの師匠をしてくれた中学生男子の名前を腕に刻むって…これはいったいどういう感情なの…?
・「ほんまは会いたかったよ すごく」「名前…」「ああそう 僕は嫌われてしもたか」3年半ぶりにあったと思ったらこの怒涛の好意アッピール、もう愛の告白では…??
てか狂児、聡実くんが高校生の時はいっさい会わなかったのに18歳になった途端に姿を現すって青少年育成条例違反にならないように3年半待ってた、いや待ち構えてたってこと?すなわち、今後は関係を深める気マンマンという可能性…?ど~なの???
読者が「2人はここからどうなるの~~~~!?!?!?」って一番盛り上がるところで終わらす作者の寸止めスキルがすごすぎる。

はぁ~狂児と聡実がいる空間の壁、もしくは観葉植物になりたい。いや、げんきおまもりになってセンチュリーのバックミラーにぶら下がるのでもいい。狂児と聡実がいるカラオケの部屋のデンモクになるのもいいな。頼まれなくても毎回「紅」を勝手に入れるデンモク

狂児と聡実くんは大人の関係になって欲しいような、そうなって欲しくないような気持ちもあるし、ずっとカラオケ友達でいて欲しい気持ちもあるし、親戚のおじさんと大学生みたいな関係でいて欲しい気持ちもあるしわたしの願望が蜃気楼のように揺らぐ幻覚を見ているようで毎日がハッピ~!!